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読書好きおじさんの小説紹介的雑文集

『かけら』青山七恵

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いきなりだけれど、僕にもいとこがいる。最近会ったのはいつだったか。何年かに一度、というくらいの頻度でしか会うことがないので、その度いとこの変化に驚き、何を話していいのか分からず、うろたえる。


そして、また数年間会うことがなく、次会うときもきっと、同じようにうろたえるのだと思う。今日は、青山七恵さんの短編集『かけら』の中の『山猫』という短編を読んでいて、ふと、いとこは今何をしているだろうか、そういえばもう社会人になっているのかもしれない、などと思いを馳せ、久しぶりに会ってみたいな、という気になった。


青山さんの小説は、初めて読んだけれど、僕の好みだった。落ち着いた文体で、微細な心の変化を描く。読み始めと読後の自分の気持ちの変化に心地よさを感じた。


表題作の『かけら』『欅の部屋』も含め、3作品とも良かった。


『かけら』は、川端康成賞受賞作。