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読書好きおじさんの小説紹介的雑文集

『すべて真夜中の恋人たち』川上未映子

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川上未映子さんの小説って、いつも賛否両論が激しい気がする。僕は好きなんだけども、嫌いだという人も結構多い。




でも、そもそも賛否両論が激しいということは、それだけ読む価値があるという証拠だし、皆んなが良いという小説など、この世界にはそれほど必要ではない(言いすぎ)。


まあ、他の人の評価など関係ないんだけどね。この『すべて真夜中の恋人たち』という小説が、僕は好きだというそれだけのことなのだ。


とか言いつつ、読み終わった後は他人の感想とか見ちゃうんだけども。笑。


で、今回も結局見てしまったわけで、やはり否定的な意見も多々あった。否定的というよりは、自分には合わなかったという感想が多いという感じ。


僕は、読み始めて合わないと感じたらすぐ読むのをやめてしまうタイプなので、合わないのに最後まで我慢して読む人はすごいなと思う(皮肉)。


川上未映子さんの小説は、哲学的要素が強いイメージなので、理屈っぽい台詞なんかも多くて、その辺が苦手という人もいるのかなと思う。


逆に僕はそこが好きなのだけど。


やっぱり、ハッキリ明瞭でしっかり自分を持って、っていう人よりも、迷いに迷って何も決められないままどう生きていいか分からないぞ、という人のほうが魅力的だ(勝手な意見)。


そういう人間が上手く描かれている小説が僕は好きで、川上未映子さんはそれが出来る作家さんの一人だと思っている(偉そう)。


長編としては、前作の『ヘブン』も良かった(かなり)けども、この『すべて真夜中の恋人たち』も負けず劣らず良かった。


詩的で、美しさと優しさ(毒気少なめ)があるよ。おすすめ。