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読書好きおじさんの小説紹介的雑文集

『華氏451度』レイ・ブラッドベリ

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この小説を、彼らに燃やされてしまう前に読むべし。


本を所持しているのがバレると、昇火士に燃やされてしまう。「焚書(ふんしょ)」というやつ。どういう本、ということではなく、全ての本。


読書が好きな人たちにしてみたら、地獄のような世界。この『華氏451度』では、いわゆる紙の本、ということになるのだろうけど、今は電子書籍というものもある。だったら電子書籍で読めばいいよね。


ということではなく、つまりは文字で表現されたものを読んではいけないということ。それは、考える、という人間にとって唯一と言ってもいいくらいの美点を人々から奪い去り、誰かさんがコントロールしやすくするため。誰だろ。これは陰謀だ。(最近僕は、妻に陰謀者というあだ名で呼ばれる。笑)


逸れました。とまあ、陰謀論的文明批判小説とも言える内容で、ブラッドベリの文明嫌い(だったらしい)が強く表れている。


とても面白い小説だし、文学的な評価も高く、是非オススメしたいとも思うんだけど、少し文明批判的要素が強すぎるように僕は感じて(あくまで僕は)、何というか、逆にコントロールされてる感じがしないでもなかった。


いや、間違いなく面白いんだけどもね。その強い部分が心を動かすのだろうし。でもね、これいいよって勧めはするけど、好きな小説は?って聞かれた時には出てはこないだろうなという感じ。


面白い小説と、好きな小説はやっぱり違うね。


にしても、少しずつSF小説に対する耐性が付いてきてるなという実感がジワジワと。どこにどんな出会いがあるか分からないからね、食わず嫌いはいけないよね。


さてと、次は何を読むか。(と言いつつ、併読しまくり。笑)