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読書好きおじさんの小説紹介的雑文集

『火星に住むつもりかい?』伊坂幸太郎

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まあ、とりあえず地球でいいかな。



こないだ読んだ『ゴールデンスランバー』でも言及(と言うほどでもないか)されていたね、ジョージ・オーウェルの『1984年』。この『火星に住むつもりかい?』という小説も、そういった類のいわゆるディストピア小説。


特定の期間、日本のある地域に居を構え、その地域の危険人物を一般市民の告発により(建前)あぶり出し処刑する、平和警察という組織。いわゆる監視社会のお話。


まず、その組織名を『平和警察』と命名するあたりが、アイロニカラー(造語)伊坂幸太郎さん。平和と警察って。ふっ。っていう感じ。(いやいや、僕はそんなことは思っていませんよ)


それはさておき、そんな絶望的で暗い雰囲気になりがちなテーマを、これだけ軽妙に描けるのもさすが伊坂さん、という感じで、かなり読みやすく面白かった。


正義ってなんだろね。悪ってなんだろね。


僕はどちらかというと、性悪説的な考え方をするほうだけども、この『火星に住むつもりかい?』を読んで、少しだけ人間ってのも悪くないな、なんて思った。偏り気味だった思考のバランスを整えてくれた、という感じかな。


なるべく偏りのない考え方をしようと、意識してはいるけども、なかなかね。思い込んじゃってる偏見が無意識の中にあるもんだから、もう大変。


なんしても、あれだね。とにかく自分の頭で考えることをやめたら終わりだね。AIに抹殺されるね。ああ、こわこわ。


やっぱり火星にでも住むかな。